恋の雨~LOVE RAIN~


 




この人だけは、幸せにしてあげたい。
鹿南さんは、俺にとってそう思える、唯一の存在——愛しい人だ。

俺が何かを言う度に表情をくるくると変えて、照れたり、怒ったり、拗ねたり、俺を茶化したり、色んな可愛い顔を見せてくれたね。鹿南さんの色んな姿が見たくて、つい、調子にのっていろんなことを言ってしまったけど、どうか許して欲しいんだ。全部が全部、きみを好きだと思うあまりに出た言葉たちだから—怒ってもいいから、それもひっくるめて、俺を好きでいて。

実るまでに随分時間のかかった恋心。これからもこの幸せな感情を抱き続けることが出来て、俺はほんとうに嬉しいんだ。——泣かせてしまってごめんな、鹿南さん。辛い選択をさせてしまって、ごめんな——でも、俺と来る道を選んでくれて、有難う。必ず、きみを世界で一番幸せなお嫁さんにしてみせるから。約束するから。

喧嘩して、笑って、手を繋いで、たまにキスをして、お互い照れて——そうやって、しわくちゃになるまで一緒にいよう。おじいちゃんとおばあちゃんになっても、寄り添っていよう。鹿南さんのお父さんと、お母さんに負けないくらい、幸せになろう?俺たちはまだまだ未熟だけれど、二人でいればきっと何でも乗り越えられるから。俺がきみを守るから。

愛している。